ただただ元カレの悪口が綴られている歌です。愚痴や泣き言って普通は言わないことが美徳とされるけど、音楽や小説などの芸術に昇華されるとこうも美しく見えるか、とよく思います。
気になるタイトルは画家のノーマン・ロックウェル氏が由来だそうです。1910年から1960年代のアメリカの素朴な庶民生活を題材とした絵が特徴。アメリカン・ドリームに砕け散る彼への挽歌なのでしょうか。
Goddamn, man-child
最低よ、まるで子供ね
You fucked me so good that I almost said "I love you"
思わず愛してると言いそうになるくらいあなたは上手かったし
You're fun and you're wild
楽しくてワイルドな人だけど
But you don't know the half of the shit that you put me through
私を苦しめたことを半分もわかっていない
Your poetry's bad and you blame the news
あなたの書く詩は酷い、ニュースには非難ばかり
But I can't change that and I can't change your mood
でも私はそんなあなたの態度も機嫌も直せない
'Cause you're just a man
あなたはただの男だから
It's just what you do
それ以上でも以下でもない
Your head in your hands as you color me blue
あなたは頭を抱え、私をブルーにする
Yeah, you're just a man
あなたはただの男なのよ
All through and through
どこまでいっても
Your head in your hands as you color me blue
あなたは頭を抱え、私をブルーにする
Goddamn, man-child
最低よ、まるで子供ね
You act like a kid even through you stand six foot two
186cmもある大男のくせに幼稚な振る舞いをする
Self-loathing poet, resident Laurel Canyon know-it-all
自己嫌悪に満ちた詩、ローレル・キャニオンの住人のように知識人ぶって
You talk to the walls when the party gets bored of you
パーティーに飽きてくると誰も興味のない話をしだす
But I don't get bored, I just see it through
でも私はそんなあなたのこと、見ていて飽きなかったわ
Why wait for the best when I could have you ?
あなたを落とすのにタイミングを見計らう必要なんてないでしょ
'Cause you're just a man
あなたはただの男だから
It's just what you do
それ以上でも以下でもない
Your head in your hands as you color me blue
あなたは頭を抱え、私をブルーにする
Yeah, you're just a man
あなたはただの男なのよ
All through and through
どこまでいっても
Your head in your hands as you color me blue
あなたは頭を抱え、私をブルーにする
You make me blue
あなたは私をブルーにする
メモ
goddamn
「畜生!」
ブチきれたり取り乱したときに使われる言葉。プロレスラーの人がよく言うやつ。
man-child
幼稚で精神が未熟な男性のこと。
I almost said
「危うく○○といいそうになる」
put someone through
「苦労させる」
"Please put me through to Mr.Smith."のようにtoが後ろにつくと「スミスさんに電話を繋いでください」という意味に。
But you don't know the half of the shit that you put me through
「でもあなたが私を苦しめたくそみたいなことの半分もわかっていない」
that以下は直前のshitにかかっています。あなたは私に嫌なことをたくさんしたけれど、その半分もあなたは自覚していない、と言っているものと思われます。
poetry
「詩」「詩集」
似た言葉にpoemがありますが、poemは一編の詩を指すのに対し、poetryは何編かの詩の集まりのことを表すのだそう。
blame
「非難する」「人のせいにする」
It's just what you do
「あなたがするのはそれだけ」
このitは前文の"you're just a man(あなたがただの男であること)"を指しているものと思われます。なのでこのフレーズには「あなたは普通の男がすることしかしない」という意味が込められているのかと。全体を見るに、彼は自分をクリエイティブな人間だと思っているようなので、それに対してお前なんか大した事ねえよ、と言いたいのかもしれません。
hold/bury one's face/head in one's hands
「頭を抱える」
through and through
「まったくもって」「徹頭徹尾」「生粋の、根っからの」
6 foot 2
feetじゃないんだ、と不思議に思って調べてみたら、何フィート何インチと半端な長さの時は上記のようにfootを使い、何フィートぴったしの時はfeetを使うそうです。
大体1フィートは30センチで1インチは3センチだから上記の6 foot 2は身長186cmくらいになりますね。一方で180cmぴったりの時は6 feetと言うことになります。
また、身長ではなくものの高さを表すときも微妙に使い分けがあるようで。例えば「10フィートの木」「あの木は10フィート」と前者は形容詞、後者は名詞として高さが表されている時、前者は"the 10-foot-tall tree"(footを使う)後者は"That tree is 10 feet tall"(feetを使う)となるそうです。頭がこんがらがりそうや。
self-loathing
「自己嫌悪」
loatheは「ひどく嫌う」という意味。self-hatred, self-disgustともいう。
Laurel Canyon
ロサンゼルスにある山岳地帯の名前。ハリウッドスターやミュージシャンが住む高級住宅地がある。
know-it-all
知ったかぶりをする人のこと。
talk to a (brick) wall
「聞く気のない人に向かって話す」「話しても無駄」
壁に話しても何も返ってこない=馬の耳に念仏的な意味。
see through
「見透かす」「見極める」
But I don't get bored, I just see it through
「でも私は飽きないわ、私には透けて見える」
彼の振る舞いから彼の本質が透けて見えたから飽きなかったと、彼を皮肉っているのかな。