時には激しい欲求を抱きつつも安らげる関係を求めたり、時には相手の過去の恋愛を想像して不安になったり。彼は同性愛をテーマにした歌をよく書いているけど、この曲にあるのは不偏的な恋愛感情であって、相手の性別がなんだろうと愛の形は変わらないんだなって思います。繊細で美しい曲です。
Infinite Jest and cinnamon bread
インフィニット・ジェストとシナモン・ブレッド
Why don't you make yourself at home?
もっと気楽にしたらどう
When you open up, you close me in
君が心を開くと、僕は閉じ込められ
And cut me to the bone
骨まで切り刻まれる
Close as a kiss on the lip
To the southern tip
Until you’re red in the face
その顔が赤らむまで、唇から体の端までキスするほど近づけば
Now you've got nothing to say
君はもう何も言えない
Now you've got nothing to say
君はもう何も言えない
Spring, summer, fall
春から夏、そして秋
You were standing tall
君は自信に満ちていた
Winning all of your basketball games
バスケットボールの試合で全勝して
You galloped on the piano keys
君はピアノの鍵盤に指を走らせた
Like a Liberace fool
リベラーチェのようにふざけた調子で
You hummed a little out of tune
鼻歌は少し音が外れていたけど
And somehow you sounded cool
どこか格好良かった
I can’t lie
嘘はつけない
May, June, July
5月から6月、そして7月
I was a good guy
僕はいいやつだった
Then you came over that day
そしてあの日、君はやってきたんだ
Now I've got nothing to say
僕はもう何も言えない
I must've left open the gate
入口は開けたままにする必要があった
Now the dog is running away
犬が逃げていった
If this goes on forever
この関係がずっと続くなら
Could you ever keep me safe?
君は僕を守ってくれるだろうか
Like all the men you've loved
君が過去に愛した男性達のように
The women you've loved
そして女性達のように
You tell me we're in this together
僕らは一緒だと君が言っても
When I know it's not the case
そうはいかないとわかっている
'Cause all the men you’ve loved
なぜなら君が過去に愛した男性達、
The women you've loved
そして女性達は
They all got something to say
皆言いたいことがあったから
They all got something to say
皆言いたいことがあったから
It couldn't keep me away
でも僕は離れないよ
メモ
Infinite Jest
アメリカの小説家David Foster Walleceの著作。1996年出版。1000ページ超えの超大作。アメリカ、カナダ、メキシコが統一された超国家を舞台に、熾烈な競争社会に揉まれながら不安や絶望に苛まれアルコールや薬物に依存していく人々を描いている。
"Infinite Jest and cinnamon bread"は複雑で激しい感情と安らぎと親しみへの欲求を表した対比構造になっている。
make oneself at home
「くつろぐ」
stand tall
「堂々と振舞う」「断固とした態度を取る」
Liberace
アメリカで活躍したピアニスト。クラシックとポップスを融合させたスタイルとド派手なコスチュームで有名。「世界が恋したピアニスト」と称賛されたが、悪趣味の代名詞として引き合いに出されることもあった。